THE W 2023優勝結果!紅しょうが悲願達成と激闘の全記録
2023年12月9日に日本テレビ系列で生放送された『女芸人No.1決定戦 THE W 2023』。過去最多となる863組のエントリーから熾烈な予選を勝ち抜いた12組が決勝の舞台に集結し、第7代女王の座を巡って激戦を繰り広げました。最終決戦を制したのは、通算5回目の決勝進出を果たし、文字通り「5度目の正直」に挑んだ実力派漫才コンビ・紅しょうがでした。
2026年現在もバラエティ番組や単独ライブシーンの第一線で活躍を続ける彼女たちですが、そのブレイクの決定的契機となったのがこの2023年大会です。本稿では、最終決戦の採点詳細や審査員の講評、ネット上で巻き起こったエルフやスパイクとの熱い比較論争、そして歴代王者の系譜から見た勝因の本質まで、当時の一次情報と多角的な視点から徹底的に紐解きます。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 要点1:最終決戦は紅しょうがが審査員6名中4票を獲得し、悲願の初優勝(賞金1,000万円)を達成。
- 要点2:エルフが2票、スパイクが0票という結果ながら、3組それぞれの完成度の高さが歴代屈指のハイレベルな戦いを演出。
- 要点3:芸歴1年目の「はるかぜに告ぐ」の大健闘や審査員の講評を巡り、従来の「女芸人枠」を超えた純粋なネタ評価の定着が証明された。
【大会結果速報】THE W 2023優勝結果と最終決戦の順位・得点一覧
大会の競技方式は、決勝進出12組がA・B・Cの3ブロック(各4組)に分かれ、1対1の勝ち残り方式で各ブロックの勝者を決定。勝ち上がった3組が最終決戦で再度ネタを披露し、審査員6名による最終投票で女王を決定するシステムが採用されました。
激戦のブロック予選を勝ち抜いたのは、結成15年目の円熟味を見せたスパイク(Aブロック)、圧倒的な爆笑の連打で勝ち上がった紅しょうが(Bブロック)、そしてコントへの挑戦で新境地を開いたエルフ(Cブロック)の3組。最終決戦の公式審査結果および得点内訳は以下の通りです。
| 順位・コンビ名 | 最終決戦の獲得票数 | 投票した審査員 | 披露ネタの種別とテーマ |
|---|---|---|---|
| 優勝:紅しょうが | 4票 / 6票中 | 塚地武雅、友近、野田クリスタル、哲夫(笑い飯) | 漫才「パンツを穿かせてくれる男性」 |
| 準優勝:エルフ | 2票 / 6票中 | 後藤輝基(フットボールアワー)、田中卓志(アンガールズ) | コント「親友とのシリアスな会話」 |
| 3位:スパイク | 0票 / 6票中 | なし | コント「立てこもり犯と人質」 |
日本テレビ公式の発表資料および番組放送記録によると、審査員6名のうち過半数となる4名が紅しょうがを支持。2020年準優勝など、あと一歩のところで煮え湯を飲まされ続けてきた彼女たちが、満票に近い評価を得て堂々の第7代王者に輝きました。

紅しょうが悲願の初優勝を果たした決定的な理由|勝敗を分けたネタの爆発力
なぜ紅しょうがは、これほどまでに強固な支持を集めて優勝を勝ち取ることができたのでしょうか。その背景には、緻密に計算された構成力と舞台上の生々しい人間味が融合した独自のネタ作りにあります。
決勝1回戦で披露したのは「スカートを穿いてきた女」をテーマにした漫才でした。ハイツ友の会、変ホ長調、梵天という強豪が揃ったBブロックにおいて、彼女たちは審査員の票をほぼ独占(ハイツ友の会戦で6-1、変ホ長調戦で6-1、梵天戦で7-0)して最終決戦へと駆け上がりました。
そして最終決戦のネタ「パンツを穿かせてくれる男性」。一歩間違えれば下品と受け取られかねない題材でありながら、熊元プロレスのカラッとした圧倒的な愛嬌と迫力、そして稲田美紀の冷静沈着で理知的なツッコミが、ネタ全体を上質なしゃべくり漫才へと昇華させました。
優勝決定直後の記者会見で熊元プロレスが語った「東京に出てきて、単独ライブや寄席の出番を重ねる中で、自分たちが本当に面白いと信じる漫才のテンポを掴めた」という言葉通り、2023年4月の東京進出以降に磨き上げられた劇場仕込みの推進力が、スタジオの空気を完全に支配した瞬間でした。
【実態検証】エルフとスパイクのネタ評価|激戦の最終決戦で見えた明暗
最終決戦の審査結果は4対2対0でしたが、敗れたエルフとスパイクのネタもまた、大会の歴史に残る傑作として高く評価されています。SNSや視聴者の間でも議論が白熱した両者のパフォーマンスを検証します。
エルフ:コントで見せたギャル荒川の「演技力」と「感情の揺らぎ」
エルフは1本目に披露したギャルと友人のファミレスコントでCブロック(ゆりやんレトリィバァ、あぁ〜しらき、ぼる塾)を突破。最終決戦では「親友からの重い告白」を題材にしたコントを展開しました。
審査員の後藤輝基氏や田中卓志氏が票を投じた最大の要因は、荒川の卓越した演技力と脚本の巧みさです。単なる「派手なギャルキャラ」の消費にとどまらず、親友の悩みに直面した際のリアルな戸惑いと優しさを笑いに変える構成は、コント師としての底知れぬポテンシャルを証明しました。放送後、SNS上では「エルフに泣かされそうになった」「漫才の爆発力とコントの物語性で最後まで悩んだ審査員の気持ちがわかる」といった声が溢れ返りました。
スパイク:緻密な設定と演技派コントが直面した「賞レースの壁」
一方、Aブロックを勝ち上がったスパイクは、立てこもり犯と人質女性の心理的駆け引きを描いたシチュエーションコントを披露。松浦志穂と小川暖奈の卓越した演技力と、無駄のない台詞回しはプロの間でも絶賛されました。
しかし、最終投票で0票という結果に終わった背景には、大会特有の「瞬間最大風速」の差がありました。完成度とスマートさが際立つあまり、紅しょうがの持つ強烈な推進力や、エルフのエモーショナルな展開と比較された際、審査員が最後に一票を投じるための「決定打となる爆発的なワンシーン」がわずかに不足していたと分析されています。
芸歴1年目「はるかぜに告ぐ」が残した強烈なインパクト
今大会のもう一つのハイライトは、NSC大阪44期出身で当時芸歴1年目だった「はるかぜに告ぐ」(一色といろ・とんず)の快進撃でした。Aブロック第1試合でまいあんつを破る大金星を挙げ、そのスタイリッシュな佇まいと淡々とした切れ味鋭い掛け合いは、審査員・視聴者双方から絶賛を浴びました。この鮮烈なデビューは、大会全体のクオリティ向上を象徴する出来事となりました。

審査員の講評と採点傾向の深層|6名のプロが下したジャッジの背景
THE W 2023の審査員を務めたのは、後藤輝基(フットボールアワー)、田中卓志(アンガールズ)、塚地武雅(ドランクドラゴン)、友近、野田クリスタル(マヂカルラブリー)、哲夫(笑い飯)の6名でした。
審査員陣の講評からは、現代のお笑い賞レースにおいて重視される評価基準の変遷が明確に読み取れます。
- 友近氏の視点:「紅しょうがの漫才は、女性特有の業や本音を曝け出しながらも、誰も傷つけずカラッと笑わせる技術がズバ抜けていた」と評価。
- 野田クリスタル氏の視点:「劇場でどれだけウケてきたかが一瞬でわかるネタの強度。漫才としての骨組みが揺るぎない」と技術面を称賛。
- 田中卓志氏の視点:エルフに対して「コントの設定の導入から感情の持っていき方まで、単なるキャラ芸を超えた構成美があった」と絶賛の票を投じた。
審査員が男性5名・女性1名という構成に対しては一部で多様性を巡る議論もあったものの、下された判定自体は極めて論理的であり、性別を問わない「純粋なネタの強度と劇場仕立ての完成度」が正当に評価された大会であったと言えます。
一般に知られていない盲点とネットの誤解|「炎上」議論の真相を読み解く
大型賞レースの後には必ずと言っていいほどネット上で賛否両論が巻き起こります。THE W 2023においても、放送中から一部のSNS上で激しい意見の対立が見られました。報道や現場の空気感と乖離していたネット言説の真相を整理します。
誤解1:「下ネタ・婚活ネタだから勝てた」という言説
ネットの一部では「下ネタやあからさまな恋愛ネタだから審査員ウケが良かったのではないか」という穿った見方が散見されました。しかしこれは明確な誤解です。過去のTHE Wにおいて、下ネタや短絡的な自虐ネタを持ち込んだコンビの多くは、構成の粗さを見抜かれて予選敗退を喫しています。紅しょうがの漫才が支持されたのは、題材そのものではなく、「会話のリアリティ」と「言葉選びの語感の良さ」、そして熊元プロレスという圧倒的キャラクターを破綻させずに回す稲田の技術があったからに他なりません。
誤解2:「エルフが負けたのは不当」という炎上論争
エルフの敗北を受けて「エルフの方がトレンドに入っていた」「審査員の好みの問題ではないか」といった過激な書き込みも見受けられました。しかし、審査員の後藤氏・田中氏がエルフに投じたことからもわかる通り、プロの間でも意見が割れるほどの僅差の戦いでした。漫才としての王道を行く推進力を取ったのが4名、コントとしての物語性と新境地を評価したのが2名という結果であり、決してどちらかが劣っていたわけではありません。
見逃し配信(TVer・Hulu)が果たした検証の役割
生放送終了後、TVerやHuluでの見逃し配信を通じてネタを繰り返し視聴したお笑いファンからは、「2回目、3回目に見ると紅しょうがの伏線回収の細かさに気づく」「エルフの伏線と荒川の目の芝居が凄い」といった冷静な再評価が進みました。リアルタイムの一過性の熱狂から、アーカイブを通じた本質的なネタ検証へと視聴者のリテラシーが成熟した点も本大会の特徴です。

【プロの結論】THE W歴代優勝者の系譜から読み解く「女性芸人のブレイク構造」
歴代のTHE W優勝者を振り返ると、時代ごとの女性芸人に求められる社会的な視線と、そこからの脱却のプロセスが鮮明に浮かび上がります。
- 第1回(2017年):ゆりやんレトリィバァ(圧倒的な個のパワーと奇才ぶり)
- 第2回(2018年):阿佐ヶ谷姉妹(おばさん像を武器にした上質な歌とコント)
- 第3回(2019年):3時のヒロイン(トリオのテンポ感とキャッチーなポップさ)
- 第4回(2020年):吉住(孤独や人間の狂気を鋭く描く単独コント)
- 第5回(2021年):オダウエダ(ナンセンスとシュールレアリスムの極致)
- 第6回(2022年):天才ピアニスト(細部まで作り込まれた本格派しゃべくりとコント)
- 第7回(2023年):紅しょうが(女性の欲望と本音を肯定する王道漫才)
【プロの結論】自立した自己肯定がもたらす賞レースの成熟
かつてのバラエティ界において、女性芸人は「容姿いじり」や「結婚できない自虐」、「奇抜なキャラクターへの依存」といった、ある種の受動的な消費構造の中に組み込まれがちでした。心理学的な視点で言えば、周囲の期待や偏見に迎合する「共依存的な笑い」が強いられていた側面は否定できません。
しかし、近年の天才ピアニストや紅しょうがが提示した笑いは、そうした外部のバイアスから完全に自立した「健全な心理的境界線(バウンダリー)」の上に成り立っています。自らの欲望や生活感を包み隠さず肯定し、それを圧倒的な技量でエンターテインメントへと昇華させる。紅しょうがの優勝は、女性芸人が「女芸人」という枠組みの呪縛を打ち破り、純粋な「一流の漫才師」として社会に認められた歴史的到達点であったと言えます。
【the w 2023】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:THE W 2023の最終決戦における最終得点と投票の内訳はどうなっていましたか?
A1:最終決戦に進出した3組の獲得票数は、紅しょうがが4票、エルフが2票、スパイクが0票でした。審査員6名のうち、塚地武雅氏、友近氏、野田クリスタル氏、哲夫氏の4名が紅しょうがに投票し、後藤輝基氏と田中卓志氏の2名がエルフに投票しました。
Q2:紅しょうがが優勝した際に披露したネタのテーマは何でしたか?
A2:1回戦(Bブロック)では「スカートを穿いてきた女」をテーマにした漫才を披露し、ブロックを圧倒的な票数で勝ち抜きました。最終決戦では「パンツを穿かせてくれる男性」をテーマにしたしゃべくり漫才を披露し、審査員から高い評価を受けました。
Q3:THE W 2023の大会映像を見逃し配信で視聴することは可能ですか?
A3:生放送当時はTVerでの無料見逃し配信が行われていました。過去大会のアーカイブ映像については、日本テレビ系の公式動画配信サービスであるHuluなどで配信されています。配信状況は時期によって変更される場合があるため、最新のラインナップは公式サイトでご確認ください。
まとめ:紅しょうがが切り拓いた新境地と賞レースの進化
『THE W 2023』は、紅しょうがという不屈のコンビが5度の挑戦の末に掴み取った感動的なフィナーレとともに幕を閉じました。しかしその本質は、単なる美談にとどまりません。
エルフが見せたコント師としての新境地、スパイクが証明した結成15年の技術力、芸歴1年目で堂々たる漫才を披露したはるかぜに告ぐの躍進など、参加したすべての芸人が「女性芸人」という枠組みを軽々と飛び越え、洗練されたお笑いの技術を競い合いました。
彼女たちが切り拓いた道は、後続の世代にとっても大きな指針となっています。自らの信じる笑いを磨き上げ、観客を爆笑させることこそが唯一の正義である――紅しょうがの戴冠劇は、日本の賞レース史にその確かな足跡を深く刻み込みました。 (出典: the w 2023(Yahoo!ニュース))